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悪口を書かないのがルール。世の中はキレイゴトに向かって進んでゆくのだよ\(^o^)/

吃音(きつおん)・どもり症として30年間生活してきた話。

裸の大将放浪記 山下清物語 [DVD]

吃音症とは

皆さん『吃音症』という言葉はご存じですか?

簡単に説明すると人と話をする時に、話し始めなどで「あ・・あ・・」と言葉がつまったり、「・・・・・・っ・・・・」と言葉が出ななかったり、「ぼぼぼ・僕は、」と同じ言葉が連発してしまう症状のことです。”どもる”とも言いますね。

わかりやすい例だと裸の大将の山下清さんですね。「お・・お・・・おおにぎりが、食べたいんだなぁ」というのです。←これも古いドラマなので分かる人も少なくなりそうですね。

 

少し前の作品ですが吃音に関して書かれている漫画を紹介します。

作者の方も子どものころから吃音症に悩まれているようです。漫画でも非常にリアルに描かれていますが、決して吃音で悩む人だけに描かれた作品ではありません。面白いです。

 

志乃ちゃんは自分の名前が言えない
 

 

吃音で悩む人は誰もが通る道。

あるある過ぎて泣けてきますね。

 

▲真面目で頑張ろう!頑張ろう!とするとこうなります。吃音は男性の方が多い傾向にあります比率にして5:1。

 

▲吃音者にしか分からない法則!!この裏ワザ何回も使いましたwwwwさすがに自己紹介では無理だけど反転させて言い回したりしてましたね。

 

参照:志乃ちゃんは自分の名前が言えない

 

 

僕も吃音症でして、子どもの頃からこの症状には悩まされています(´・ω・`)

僕の場合は「か行」が苦手です。なので皮肉な事に「吃音(きつおん)」という言葉も喋れません(・_・;)かなしいなぁ。

と言っても、吃音という言葉を知ったのは19歳くらいの頃なので、この症状はいったいなんなんだ!!と悩むのがやっとでした。障害とは認められていませんが、同じ吃音症で悩む人は人類の約1%だそうです。(2%の人が経験し約半数の人は成人するまでに症状が無くなるそうです。)

 

 

吃音は小学校が1番つらい!!

思い出話を少し書きます。

吃音症は言葉が思うように出ない症状ですので、緊張しているとかあまり関係ありません。状況によって出やすかったりしますが家族や友人と話をしている時でもどもります。

ではどういう時は1番辛いかというと、

必ず言わないといけない言葉がある時

です。国語の授業の音読とか地獄ですwww。先読みして自分の順の時に発音できない言葉がないかチェックしたり大変でした。

日直や委員会に入り、朝礼や終礼の時に号令をするのも地獄です。僕は特に「が行」が苦手なので

「係委員会からお知らせはありませんか?」

が言えませんでした。なので無理に言おうとすると、

「かかかか・・っかかり委員会のかか方からお知らせはありませんか?」

となるんです。

それでもどうにか9年間学校に通えたのは周りの同級生達が、子どもなりにも察してくれて気を使ってくれていたんだろうなぁと思います。からかわれたりイジメの対象にはなりませんでした。みんな優しい。

中学1年生の時、終礼の時間に派手にどもってしまい新任の先生が「お前、話し方おもしれーなー」と言ってきた時は一瞬ぶん殴りたかったですけど、クラスのみんなは一切笑わず先生の方を向いていました。ありがとうみんな。

 

吃音症との付き合い方

それじゃぁ1番辛いのは学生の時だけ?

と思われるかと思いますが、症状が軽くなる方や変化しない方もおられるかと思うんですけど、大人になると言葉を覚えますよね。あと何年もどもり続けているので言えない言葉とか、発音しにくくなるパターンみたいなものも覚えてくるんです。そうなると日常ではあまり困らなくなります。慣れですね慣れ。

どもる事で1番やってはいけないのは、焦って動揺したり顔が強張ったり挙動不審になる事だと思うんです。

どもっても何食わぬ顔でしゃべり続ける事ができれば、いちいちツッコんでくる人はいないのです。堂々とするのが1番。

 

 

吃音者は誰にも相談できない

吃音の事を人に話したことはありません。

一度だけ言語聴覚士の方に話をしに行ったことはありますけど、、結局治す方法はない!との事だったのでそれ以上会う事はありませんでした。

 

吃音症で何が1番怖いのか!というと、子どもの頃に自分の意見が言えない、言葉で表現できない事です。人にからかわれたりするのが怖くて、言いたい事が言えない吃音症で悩む子どもはきっと多いはずです。

 

今はネットで吃音の情報交換ができる

youtubeなどで吃音症の方の動画がいくつかアップされていますが、どれもコメントがとても多いです!

しかも中学生や高校生の書き込みが多い。ネット上で吃音者同士で話ができるのはとっても素晴らしい事だと思います。

 

 

 

 

僕が学生の頃は、まだそこまでネットが普及していなかったので誰にも相談できずにいたので正直つらかったです。

 

コメント欄を見て思ったのは、100人に1人が吃音者だといっても「はじめて知りました」「周りに吃音の人がいないので・・・」というコメントも見受けられました。

 

やっぱり吃音症の認知度って結構低いんですね。

 

吃音者はたくさんいます。

たまにコンビニの店員さんとかでも吃音かな?という方がおられます。

挙動不審で言葉がうまくしゃべれない人がいても、それはただ吃音の症状がでているだけ。なのかもしれません。それもたぶん子どもの頃から吃音に対して周りから理解されていなかった環境で過ごしたパターンだと思います。笑われたり、注意されたりすることによって、また動揺しておかしな行動をとってしまいますからね。

吃音の症状が分かりにくい人は動揺せず、さらっとどもる事ができる人です。

 

締めます。

 

だらだらと書いてしまいましたが、実際吃音症でもなんとか30年間生きてきています。学校も卒業して仕事して友だちもできて、結婚はできていませんけど・・・まぁ楽しくやってます。

でも今現在、吃音に悩んでいる子ども達って多いと思うんですよ!国語の音読とか本当に地獄ですからね、、あの恐怖は忘れられませんよ。なのでもう少し学校教育、吃音症の子どもへの対応・・・考えて欲しかったな。。

 

 

僕は「おおおーーーーおおーーー」から「あっ!」「えっ!」などの掛け声を入れると50%くらいの確率で言えるようになりました(´・ω・`)

今でも「おはようございます。」が言いづらいです。「おつかれまです」は言えるんだけどなぁ・・・。まだまだ吃音とうまく生きていくためには勉強が必要のようです。

 

今では吃音者のポータルサイトもあるみたいです。

子どもや学生、保護者の方々の交流祭サイトになれば良いですね。

www.kitsuon-portal.jp*1

 

 

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

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きよしこ (新潮文庫)

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ボクは吃音ドクターです。

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